キッチンカー(移動販売車)開業において重要なポイントとなるのがメニュー選び。
販売するメニューによって売上が大きく左右されます。
「売れるメニューって何?」
「どんなメニューが人気?」
「メニュー作りのコツは?」
はじめての開業であれば、このような悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、キッチンカーの人気メニューについて、
- 売れるメニュー作りのコツ
- キッチンカーで人気のメニュー
というテーマでご紹介します。
人気のメニューや儲かるメニューについて知ることで、キッチンカーを開業する際のメニュー決めに助けになればと思います。
キッチンカー(移動販売車)でメニューを決めるコツ
まずキッチンカー(移動販売車)でメニューを決めるコツをご紹介します。
出店場所とターゲットを決める
メニューを決める前に、まずは「戦略」を考えましょう。
- どんな場所で
- どんな人に来てほしいのか?
ターゲットをしっかり絞ります。
なぜターゲットを絞るのかというと、ターゲットによってニーズが全く違ってくるからです。
ビジネス街で会社員をターゲットにするのと、ショッピングモールでファミリー層をターゲットにするのでは、売れるメニューも変わってくるのです。
お店の看板メニューを用意する
売れる人気のメニューで営業したい!そう思う人も多いはずです。
しかしそうなると自ずとライバルも増えます。
同じメニューを提供するライバルに差をつけるためにも「また食べたい!」と思ってもらえる看板メニューを作る必要があります。
調理工程に無理のないメニューにする
固定の店舗とは違い、キッチンカー(移動販売車)はスペースに限りがあります。
冷蔵庫の容量や電力にも限りがあります。
調理工程や材料など、限られた条件でも作れるメニューを考えなければいけません。
また売上を上げるためには回転率が大事になります。そのためにも提供スピードも意識したメニューにしたいところです。
どこで買っても外さないメニューが売れやすい
世界各国の料理や流行りのドリンクなど、キッチンカー(移動販売車)も多彩なメニューが増えています。
一度は食べてみたいと思う人も多いので人気が出る場合もありますが、やはりどこで買っても外さない王道のメニューの方が売れやすいのが実態です。
味のばらつきが多そうなメニューは売れにくい
王道の人気メニューは、味が想像できどこで食べても美味しいメニューが多いです。
せっかくのランチやスイーツに失敗したくない…そう思うと、味が想像できなかったり珍しすぎるメニューはチャレンジしにくいですよね。味のばらつきが多そうなメニューは避けた方がよいです。
キッチンカー(移動販売車)で人気のメニューは2種類
キッチンカー(移動販売車)で人気のメニューは、大きく「ランチ系」と「軽食系」の2つに分けることができます。
メインメニュー | 単価 | 場所 | ピーク時間帯 | |
ランチ系 | カレーや丼ぶりなど
ボリュームのあるもの |
高単価 | オフィス街
フェスなどのイベント |
11~14時 |
軽食・スイーツ系 | クレープやドリンクなど
おやつ・おつまみになるもの |
低単価 | 公園
ショッピングモール |
特になし |
ランチ系メニュー
ランチ系メニューは、カレーや丼物、からあげなどボリュームのあるメニューがメインです。
オフィス街の会社員、フェスなどのイベントに参加している人をターゲットとしているので、がっつりボリュームのあるメニューが好まれます。
ランチの客単価は1,000円前後を見込めるので、売り上げが伸びやすいのが特徴です。その代わり、ピークの時間帯が11~14時頃と短くなってしまうので、回転率をあげることが重要になってきます。
軽食・スイーツ系メニュー
軽食・スイーツ系メニューは、クレープやケバブ、タピオカジュースやレモネードなどおやつやおつまみ系のメニューがメインです。
ショッピングモールや公園を利用するファミリー層やカップルをターゲットとしているので、買い物途中や休憩時にサクッと食べられるメニューが好まれます。
ランチ系メニューのようなピークタイムがないので、常に販売が可能なのがメリットです。
ただ客単価は低くなるため、セット販売で客単価を上げたり、テイクアウトで買ってもらいやすくするなどの工夫が必要になってきます。
キッチンカー(移動販売車)におすすめの人気メニューランキング
キッチンカー(移動販売車)におすすめの人気メニューをランキングで紹介します。
1位 からあげ 2位 クレープ 3位 たこ焼き 4位 ケバブ 5位 ピザ 6位 ハンバーカー 7位 カレーライス 8位 焼きそば 9位 ホットドッグ 10位 焼き鳥 11位 お弁当・丼ぶり |
1位 からあげ
からあげは平日、土日に関わらず売れる圧倒的人気メニューです!
ランチ系メニューとしても軽食系メニューとしても販売できる定番メニューで、短時間でも売り上げを伸ばすことができます。
からあげの原材料である鶏肉は牛肉や豚肉に比べ原価が安く、限られた材料で作ることができるため初期投資も抑えられるのもメリットです。
キッチンカー(移動販売車)で売り上げを出しているのも、からあげ屋さんが多いのも納得です。
2位 クレープ
クレープはスイーツ系で人気の王道メニューです。
クレープも平日、土日に関わらず売れ、場所も問わないので昔から選ばれるメニューの一つです。トッピングなどでアレンジがしやすいこともあり、スイーツとしてだけでなくおかず系のメニューも取り入れやすいのも選ばれる理由の一つです。
原価も抑えられるのでメニューとして選ぶ業者も多いです。そのため差別化を図る必要があります。
3位 たこ焼き
たこ焼きも幅広い層から人気がある王道メニューです。
お祭りなどのイベント、公園やショッピングモール、場所や時間問わず売れるのが強みです。また原価が安いので売上を上げやすいことも魅力です。
味はもちろんトッピングなどでお客さんを飽きさせない工夫も大事です。
4位 ケバブ
エスニック料理のケバブも近年人気が高いメニューです。
キッチンカー(移動販売車)では「ドネルケバブ」と言って、大きなブロック状の肉が串に刺さっているのを見たことがある人も多いのではないでしょうか。お客さまの前で香ばしく焼いた肉を薄く削ぎ落とす姿は、集客効果にも繋がります。
大学生など20代ぐらいの若い層に人気なので、出店する場所をしっかり見定めましょう。
5位 ピザ
焼き立てが食べられるピザも人気のメニューです。
ピザ窯で焼く本格的なピザは、焼きたてであることと見た目の色鮮やかさが集客に効果的です。具材を変えることで季節や時間帯によって提供メニューを変えられるのが魅力です。また原価が安いのに提供価格は高めに設定できるのもピザの強みです。
ピザ窯を入れることで初期費用がかかってしまうことや、ピザをうまく焼くための技術が必要になってきます。それでも利益を出せるチャンスがあるメニューです。
6位 ハンバーカー
ハンバーガーは特にイベントなどで人気のメニューです。
バンズやトッピングを変えることができ、メニューのバリエーションを増やしやすいのが魅力です。またドリンクやサイドメニューとセット販売がしやすいのもメリットです。バンズやトッピングにこだわることで、チェーン店のハンバーガーとは違い提供価格を高く設定できます。
作り置きが難しいためどうしても提供に時間がかかってしまいます。オペレーションをしっかり整えておく必要があります。
7位 カレーライス
カレーライスはキッチンカー(移動販売車)で見かけることが多い人気メニューです。
定番のカレーライスだけではなく、本格的にスパイスを使ったカレーを販売するお店も増えています。数種類のルーから選ぶこともできると、あれこれ食べたい女性には嬉しいですよね。
ルーを仕込んでおくことで、ごはんとルーをよそうだけなのでオペレーションが簡単です。ランチタイムでも提供時間を短く、売上を上げることが出来るのが魅力です。またトッピングやルーのバリエーションを増やすことで、常連のお客様を増やすことも可能です。
8位 焼きそば
焼きそばはソースの香りに食欲がそそられる人気のメニューです。
お祭りやイベントでよく見かける焼きそばですが、最近は横手焼きそばや富士宮焼きそばと言ったご当地焼きそばが人気です。
何よりソースの香りがよい宣伝になることと、設備もオペレーションも少なく済むのでキッチンカー(移動販売車)に最適です。また一度に数人分の調理が可能なので、提供時間が短く売り上げにつながるのも魅力です。
おやつというよりランチ系のメニューなので、ピークを過ぎると売れにくいメニューでもあるので、売れる時間帯に一気に売る必要があります。
9位 ホットドッグ
ホットドッグは手軽さで人気のメニューです。
固定店舗のホットドッグ屋さんはあまりないことから、キッチンカー(移動販売車)で見かけると買いたくなる人も多い売れるメニューです。競合が少ないこともメリットです。
ソーセージやバンズにこだわることで売上げアップにつながります。またドリンクやサイドメニューとのセット販売をすることで、客単価を上げやすくなります。
10位 焼き鳥
焼き鳥は種類の豊富さと手軽さで人気のメニューです。
スーパーの入口や駐車場で販売している焼き鳥は行列ができることもあり、平日でもよく売れます。1本あたりの単価は安いですが、複数本購入する人がほとんどなので売上が見込めます。
お祭りやフェスなどのイベントでは、通常の焼き鳥よりも大き目の大串が人気です。焼き鳥は、出店する場所や内容によって串のメニューを変えることができるのが魅力です。
11位 お弁当・丼ぶり
お弁当・丼ぶりは平日ランチで安定して売れるメニューです。
平日のオフィス街や学生街は、ランチを求める人でいっぱいです。
男性には唐揚げやハンバーグなどボリュームのあるお弁当が人気です。女性にはタイやベトナムなどアジア料理のお弁当や、玄米や雑穀米などを使ったお弁当が人気です。
かつ丼やローストビーフ丼、ロコモコ丼など、ごはんとおかずが一緒に食べられる気軽さもあり、丼ぶりも人気があります。
どちらも作り置きしてすぐ提供できることから、キッチンカー(移動販売車)向きのメニューといえます。
ただしメニューによっては、別に調理する場所が必要になることもあるので注意が必要です。
キッチンカー(移動販売車)で人気のドリンクメニュー
キッチンカー(移動販売車)で人気のドリンクメニューをご紹介します。
コーヒー
コーヒーはカフェスタイルのキッチンカーで人気のメニューです。
こだわりの豆を使い、曳きたて淹れたてで提供されたコーヒーは本当に美味しいです。香りもよい看板となり、オフィス街でも公園でも時間帯・場所問わず売れます。
コーヒー単体では売上を上げるは大変なので、一緒にスイーツの販売もすることで売上をあげることができます。
ビール
ビールはお祭りやイベントではかかせないメニューです。
お祭りやフェスなどのイベントで圧倒的人気なのがビールです。まずビールを片手におつまみを買う人も多いですよね。
また最近は「移動式バー」として、キッチンカー(移動販売車)を利用したバーも増えてきました。開放的な外でお酒を飲みたい!そんな需要も高いので、固定客もつきやすいです。
ビールは1杯あたりの単価も高い上に、数杯飲む人が多いです。売上を伸ばしやすいのも特徴です。
カクテル
カクテルは女性に大人気のメニューです。
お祭りやフェスなどのイベントでアルコールを飲みたいけれど、ビールは苦手。そんな女性にとって、カクテルがあると喜ばれます。
カラフルで見た目もおしゃれなカクテルは、思わず写真を撮りたくなってしまいます。
またノンアルコールカクテルも用意すれば、お酒が飲めないドライバーや妊娠中・授乳中の人に喜ばれます。
ただし、メニューを増やしすぎてしまうと、使う材料が増えたり原価が高くなってしまうこともあります。メニュー作りには注意が必要です。
フルーツジュース
フルーツジュースは時間帯問わず売れる人気メニューです。
生絞りやスムージーなどフルーツジュースはキッチンカー(移動販売車)でも人気の業態です。朝やランチタイム、カフェタイム、どの時間帯でも売れます。また提供スピードも早く、オペレーションも簡単なのが魅力です。
保存用の冷蔵庫・冷凍庫とミキサーがあればはじめられるため、初期費用も抑えられるのでメニューに悩む方におすすめです。
キッチンカー(移動販売車)で人気になるための「看板メニュー」について
人気のキッチンカー(移動販売車)を目指すには、お店の顔となる看板メニューが重要です。
「また食べたい!」と思ってもらえる看板メニュー作りには、他にない目新しいメニューを考えるというよりも、
- 定番メニューの美味しさをもっと深める
- アレンジメニューを考える
といった研究・努力が欠かせません。
どうしたらもっと美味しくなるのか、もっと美味しくしたいと思えるメニューを探し、唯一無二の看板メニューを目指しましょう。
キッチンカー(移動販売車)でもっと売れるメニュー作りのコツ
人気となるための「看板メニュー」の作り方をご紹介しましたが、もっと売れるメニューを作るためのコツをご紹介します。
オリジナリティを出す
売れるメニューを作るにはオリジナリティを出すことが必要です。
オリジナリティを出すためには、このお店にしかない付加価値を提供することが大事になってきます。こだわりの食材や調理法などで、自分たちのお店の魅力となるものをアピールしましょう。
美味しそうな写真を使う
売れるためにはビジュアルも大切です。
メニュー表や立て看板に美味しそうな写真を使うことで、イメージが湧き購買意欲もアップします。そのためにもメニューに利用する写真にはこだわりましょう。またSNSやホームページでも美味しそうな写真を利用すると効果的です。
季節・時間帯ごとのメニューを用意する
キッチンカー(移動販売車)は外での販売なので、売上は天候に左右されやすいです。また季節によって売れるメニューも変わってきます。
通年営業をするのであれば、季節ごと・時間帯ごとのメニュー提供を考えてみましょう。
キッチンカー(移動販売車)のメニューでオリジナリティを出す方法
売れるメニューを作るコツを踏まえ、メニューにオリジナリティを出す方法をご紹介します。
定番メニューにオリジナリティを加える
やっぱり人気なのは王道の定番メニューです。
そのメニューをベースに、
- 材料にこだわる
- オーガニックで作る
- 産地にこだわる
- タレ・ソースにこだわる
- トッピングにこだわる
といった方法で、自分のお店らしさをプラスすることができ、差別化につながります。
定番メニューを少しアレンジする
定番メニューの味をアレンジすることもオリジナリティを出す方法の1つです。
例えば定番メニューであるからあげ。王道はしょうゆ味ですが、しお味やにんにく味といったバリエーションを加えたり、たれをあえて「ヤンニョムチキン」にするなどのアレンジもできます。
食べたことがなくても味がイメージできるように
オリジナリティを出すことは大事ですが、オリジナリティを出しすぎて「味の想像」ができなかったり、食べてみたいと思えないようでは本末転倒です。
食べたことはなくても「間違いなく美味しい!」とイメージできるようなメニューにしましょう。
キッチンカー(移動販売車)で売れるメニューと儲かるメニューは異なる
キッチンカー(移動販売車)で売れるメニューや売れるメニューの作り方を紹介してきました。
キッチンカー(移動販売車)では数が大事なので、売れるメニューで営業することがよいです。
しかし、設け(=利益)が出なければ意味がありません。
実は数が出る「売れるメニュー」と「儲かるメニュー」はイコールではないのです。
儲けを出すために客単価アップや仕入れコスト削減を考えよう
儲けを出すためには利益を出さなければいけません。
利益とは「売上ー(仕入費+固定費等)」のことです。
利益を出すためには客単価を上げたり販売数を増やすことはもちろんですが、仕入費や固定費などの支払う費用を抑えることも重要です。
つまり仕入のコストや原価も考慮した上でメニューを考える必要があります。
キッチンカー(移動販売車)開業において「メニュー選び」が重要なポイントになるということがわかっていただけたでしょうか。
【まとめ】キッチンカー(移動販売車)でオリジナリティのある人気メニューを作って成功させよう
いかがでしたでしょうか?
キッチンカー(移動販売車)の人気メニューや売れるメニューの作り方をご紹介しました。キッチンカー(移動販売車)を開業するにあたって重要なポイントとなるのが「メニュー選び」です。売れる人気のメニューや儲かるメニューなどありますが、オリジナリティあふれる「看板メニュー」を持つことが重要です。
ぜひ「メニュー選び」そして「看板メニュー」作りの参考にしてみてください。
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